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赤字決算でも資金調達!ファクタリングの審査ポイントと注意点を徹底解説

赤字決算が続き、銀行融資のハードルが上がると「このままでは資金が回らない」と不安になる経営者は少なくありません。一方で、売掛金さえあれば、決算が赤字でも利用できる可能性がある手段がファクタリングです。

本記事では、赤字決算企業の資金繰りの基本整理から、ファクタリングの審査で見られるポイント、銀行融資との違い、メリット・リスク、再建に向けた資金調達の組み立て方までを客観的に解説します。

 

赤字決算と資金繰りの基本関係

赤字決算とは、ある会計期間の収益より費用が大きく、当期純損失が計上されている状態を指します。

一方、資金繰りは「実際の入出金のタイミング管理」であり、損益計算書の赤字・黒字と必ずしも一致しません。

 

例えば、減価償却費のように現金支出を伴わない費用が多い場合、損益は赤字でも、当面の資金繰りは回っていることがあります。

逆に、黒字決算でも売掛金の回収遅延や在庫増加により、現金不足に陥るケースもあります。
赤字決算が続くと、内部留保(利益剰余金)が減少し、自己資本比率が低下します。

その結果、金融機関からの信用力が弱まり、新規融資や既存融資の条件見直しが行われることがあります。

 

すると、資金調達余地が狭まる一方で、仕入・外注費・人件費・家賃・返済などの支払いは続くため、資金繰りの自由度が下がります。

このように、「赤字決算」そのものは損益の話ですが、それが続くことで、結果として資金繰りの制約要因になる点を整理しておくことが大切です。

 

項目 内容
赤字決算 費用が収益を上回り、当期純損失となっている状態(損益ベース)。
資金繰り 現金・預金の入出金スケジュール管理(キャッシュフローベース)。
関係性 赤字が続くと自己資本減少→信用力低下→資金調達余地縮小という経路で資金繰りに影響。

 

赤字決算が続く企業の資金繰り課題

赤字決算が連続する企業では、まず「内部留保が薄くなること」によって、ちょっとした売上減少や回収遅延でも資金ショートに陥りやすくなります。

運転資金は、売掛金・在庫・買掛金のバランスで決まりますが、赤字が続く局面では、売上維持のために仕入や外注を増やして在庫が膨らむ一方、売掛金の回収サイトが長期化するなど、現金化のペースが遅くなることも少なくありません。

その結果、「売上はあるのに手元に現金がない」という状態が続きやすくなります。

 

さらに、金融機関から見ると、赤字決算が続く企業は「返済原資となる利益・キャッシュフローが不足している」と判断されやすく、増加運転資金や新規設備投資への融資は慎重な対応になります。

これにより、短期借入金の更新や約定返済の条件変更などが必要になる場合もあり、資金繰りの難易度は一段と高まります。

 

対外的な信用力が低下すると、主要取引先から支払条件の見直し(サイト短縮・前払い要求など)が行われるケースもあり、結果として資金繰りが悪化する悪循環に陥るおそれがあります。

こうした状況では、「どこで現金が詰まっているのか」を把握するために、最低でも月次の資金繰り表(今後数か月の入金・支払予定を一覧化した表)を作成し、売掛金回収の前倒し・在庫圧縮・支払条件の交渉余地などを検討することが不可欠になります。

 

赤字が続く企業で発生しやすい資金繰り課題
  • 内部留保減少により、ちょっとした売上減少でも資金ショートリスクが高まる
  • 売掛金の回収遅延や在庫増加で、帳簿上の売上に比べて現金が不足しやすい
  • 金融機関からの新規融資・条件変更が厳格化し、調達余地が縮小する
  • 支払条件の見直しなど、取引先からの信用面の影響が資金繰りをさらに圧迫する

 

赤字決算で銀行融資が難しくなる理由

赤字決算になると、必ずしも即座に銀行融資が止まるわけではありませんが、審査は明らかに慎重になります。

銀行は融資審査において、過去数期分の決算書をもとに「返済原資となるキャッシュフローが継続的に確保できるか」を重視します。

 

具体的には、営業利益や営業キャッシュフローの水準・推移、自己資本比率、債務超過の有無、既存借入の返済状況などを総合的に評価します。

赤字が複数期続き、かつ自己資本が薄くなっている場合には、「新たな融資を行っても返済原資が不足する可能性が高い」と判断されやすくなります。

 

また、中小企業向けの保証協会付き融資を利用する場合でも、赤字決算が続くと保証協会側の審査が厳しくなり、追加融資が認められない、あるいは借換えに条件が付くといったケースもあります。

金融機関内部では、格付け(企業の信用力ランク)に応じて与信方針が定められており、赤字・債務超過・返済遅延などが重なると、格付けが下がり、金利が上昇したり、融資枠が縮小したりすることがあります。

 

このような背景から、赤字決算の企業は「銀行融資に頼った資金繰り」が難しくなり、「売掛金を活用したファクタリング」や「在庫ファイナンス」「不要資産の売却」「経費削減」など、他の手段も組み合わせた資金調達・資金繰り改善が求められます。

ただし、赤字であることだけで一律に融資が否決されるわけではなく、一時的要因による赤字なのか、構造的に収益力が低下しているのか、改善計画が具体的かどうか、といった点を説明できるかどうかが重要です。

 

赤字企業で銀行融資が難しくなる主な理由
  • 営業利益・営業キャッシュフローが弱く、返済原資不足と評価されやすい
  • 自己資本比率低下や債務超過により、格付けが下がり与信方針が厳格化する
  • 保証協会付き融資でも、継続赤字により追加融資や借換えのハードルが上がる
  • 明確な改善計画が示せないと、「融資しても状況が好転しにくい」と判断される

 

赤字決算でも使えるファクタリングの仕組み

赤字決算の企業でもファクタリングを利用しやすい背景には、「何を審査の中心にするか」という仕組みの違いがあります。

銀行融資は基本的に「お金を貸す取引」であり、返済原資となる企業の利益・キャッシュフロー・自己資本など、自社の財務内容が重く評価されます。

 

一方、ファクタリングは「売掛債権(請求済みだが未入金の売上)」をファクタリング会社が買い取り、手数料を差し引いた金額を先に支払う取引です。

利用者から見れば、「将来入ってくる売上」を前倒しで受け取るイメージに近く、法的にも金銭の貸付けではなく債権の売買として扱われるスキームが一般的です。

 

このため、ファクタリング会社が重視するのは、利用者自身の利益水準だけでなく、「売掛先(取引先)の支払能力や支払実績」です。

売掛先が安定した企業で、過去に支払遅延が少ない、契約書・請求書・納品書などの書類が揃っている、といった場合には、利用者側が赤字決算であっても、売掛金の回収可能性が高いと判断されやすくなります。

 

また、入金サイト(請求から入金までの日数)が長い取引ほど、前倒しのメリットが大きくなり、資金繰り改善効果も大きくなります。

赤字決算で銀行融資に難色を示された企業が、ファクタリングで売掛金の一部を前倒しして資金ショートを回避し、その後に決算を改善してから改めて融資を検討するといったケースもあります。

 

ただし、手数料は銀行金利に比べ高めになりやすく、継続的に多用すると利益を圧迫する点には注意が必要です。

「赤字でも使えるから」と漫然と使うのではなく、「どの売掛金を」「どのタイミングで」「いくらまで」資金化するかを決めたうえで活用することが重要です。

 

項目 ファクタリングの基本的な特徴
取引の性質 売掛債権の売買(債権譲渡)として行われるのが一般的。
審査の中心 利用者だけでなく、売掛先の信用力・支払実績・取引実態。
資金化の対象 請求済みで回収見込みのある売掛金(請求書・契約書で確認できるもの)。
決算への影響 売掛金が減り現金が増える取引として処理され、借入金を増やさないスキームが多い。

 

売掛先重視の審査と赤字企業が通過しやすい理由

ファクタリングの審査では、売掛金の「支払元」である売掛先企業の信用力が重視されます。具体的には、売掛先の業種・規模・設立年数、決算情報や信用調査会社のレポート、過去の支払遅延の有無、現在の取引継続状況などがチェックされます。

また、取引実態を確認するために、取引基本契約書、個別の発注書・納品書・検収書、請求書、入金履歴(通帳コピーなど)の提出を求められるのが一般的です。

 

こうした情報を通じて、「書面上だけの取引ではないか」「循環取引や架空売上ではないか」といった点も併せて確認されます。

赤字決算の企業でも審査を通過しやすい理由は、「利用者の決算が多少悪化していても、売掛先の支払能力が高く、取引が継続しているのであれば、売掛金自体の回収可能性は高い」と判断されるケースがあるからです。

 

例えば、売掛先が上場企業や大手企業で、長年にわたり安定した取引実績があるような場合、利用者が一時的な赤字であっても、「売掛金は予定どおり支払われる」という前提で評価されやすくなります。

一方で、売掛先が少数に偏っている、取引開始から日が浅い、支払遅延が目立つ、といった場合は、売掛先重視の審査においてリスクが高いと見なされます。

 

また、利用者側についても、税金・社会保険料の滞納状況、反社会的勢力との関係の有無、過去の不渡り・法的整理の履歴など、基本的なコンプライアンスは当然チェックされます。

赤字だからといって無条件に利用できるわけではなく、「事業実態があり、売掛先との健全な取引が続いているか」が前提です。

 

売掛先重視の審査で見られやすいポイント
  • 売掛先の規模・業歴・財務内容・信用調査結果
  • 取引期間や発注頻度、支払サイト、過去の支払遅延の有無
  • 契約書・発注書・納品書・請求書・入金履歴など取引を裏付ける書類
  • 利用者側の税金・社会保険料の納付状況や法令遵守体制

 

二社間・三社間ファクタリングの違いと選び方

ファクタリングには、大きく分けて「二社間ファクタリング」と「三社間ファクタリング」があります。

二社間ファクタリングは、利用者(売掛金の売主)とファクタリング会社(買主)の二者で契約を結ぶ方式で、取引先(売掛先)には債権譲渡を通知しないスキームが一般的です。

 

請求書の名義や入金先は従来どおり利用者のままで、入金された売掛金を利用者からファクタリング会社へ支払う形を取るなど、実務的な回収方法は契約ごとに定められます。

取引先に知られずに利用できる一方、ファクタリング会社にとっては売掛金回収のリスクが高くなるため、手数料率は三社間より高めに設定される傾向があります。

 

三社間ファクタリングは、利用者・ファクタリング会社・売掛先の三者を登場人物とする方式で、売掛先に債権譲渡通知を行い、売掛先が売掛金をファクタリング会社へ直接支払う仕組みです。

この場合、ファクタリング会社は売掛金の回収リスクを抑えやすくなるため、二社間より手数料率が低めに設定されるケースが多いとされます。

 

ただし、売掛先に対して「債権譲渡の通知」が行われることで、「資金繰りが厳しいのではないか」と受け止められる可能性があり、取引関係への影響を考慮する必要があります。

赤字決算企業がスキームを選ぶ際には、①「取引先に知られても問題ないかどうか」、②「手数料コストをどこまで許容できるか」、③「売掛先との長期的な関係性をどう考えるか」を基準に検討するのが実務的です。

 

取引先との関係を最優先するのであれば二社間を選びやすくなりますが、その分コスト負担が重くなりやすいため、利用頻度や利用額に上限を設けることが重要です。

一方、売掛先との信頼関係が強く、説明すれば理解を得られる見込みがある場合は、三社間で手数料を抑えつつ、継続的に利用するという選択肢もあります。

 

二社間・三社間を選ぶときのチェックポイント
  • 売掛先に債権譲渡を通知しても、取引関係に支障が出ないか
  • 手数料率(トータルコスト)と資金調達スピードのバランス
  • 一時的な利用か、継続的に利用する前提か(長期的なコストを試算する)
  • 赤字が続く中で、取引先との信用維持と資金繰り改善をどう両立させるか

 

赤字決算でファクタリングを利用するメリット

赤字決算の企業にとって、銀行融資だけに依存した資金調達は、審査のハードルや借入金増加による財務負担の面で制約が大きくなりがちです。

その中でファクタリングは、既に発生している売掛金を早期に現金化することで、決算書上の借入金を増やさずに資金繰りを立て直しやすい手段として位置付けられます。

 

売掛債権の売却(譲渡)として処理されるスキームでは、貸借対照表上は「売掛金が減少し、現金・預金が増加する」取引となり、新たな有利子負債を計上しないのが一般的です。

そのため、負債比率の上昇を抑えながら運転資金を確保したい赤字企業にとって、選択肢の一つになり得ます。

 

また、ファクタリングは、売掛先の信用力や支払実績を重視する審査が行われるため、赤字決算であっても売掛先が安定していれば利用しやすい場合があります。

これにより、「赤字だが売上は伸びている」「支払サイトが長く、入金までのつなぎ資金だけが不足している」といったケースで、資金ショートを防ぎながら事業を継続しやすくなる点もメリットです。

さらに、短期間で資金化できるため、仕入・外注費・給与などの支払い遅延を避け、取引先や従業員との信頼関係を維持しやすくなります。

 

メリット 赤字決算企業にとっての具体的な利点
借入に依存しない 売掛金の売却により、新たな借入金を計上せずに資金調達が可能。
審査の観点 自社だけでなく売掛先の信用力が重視されるため、赤字でも利用しやすい場合がある。
スピード 条件が整えば短期間で資金化でき、支払い遅延・信用低下の防止につながる。
決算への影響 負債を増やさずに現金を増やす形になり、財務指標の悪化を抑えやすい。

 

負債計上なしで資金繰りを立て直せる利点

一般的な融資やローンでは、借入金として負債が計上され、自己資本比率や債務償還年数などの指標に影響を与えます。

赤字決算が続く企業では、既に自己資本が薄くなっていることが多く、ここにさらに借入金が積み上がると、財務体質が弱いと評価されやすくなります。

 

一方、買取型ファクタリングでは、売掛債権の譲渡として処理されるスキームが多く、「売掛金が現金に姿を変えた」として認識されるため、新たな有利子負債を増やさずに資金繰りを改善しやすい点が特徴です。

例えば、売掛金1,000万円のうち500万円分を手数料5%でファクタリングした場合、手数料25万円を差し引いた475万円が早期に入金されます。

 

貸借対照表上は、売掛金500万円減少・現金預金475万円増加・費用(ファクタリング手数料)25万円計上といったイメージとなり、借入金残高は増加しません。

もちろん、手数料分だけ利益は圧縮されますが、「借入が増えない」「利息負担が長期にわたって続かない」という点は、赤字からの立て直しを図る企業にとって重要なメリットです。

 

さらに、負債を増やさずに一時的な資金不足を解消できれば、その後の銀行融資交渉においても、「短期的な資金ショートは売掛金の活用で乗り切り、中長期的な改善には融資を活用したい」といった説明がしやすくなります。

ファクタリングは、あくまで運転資金の前倒し確保であり、事業構造の改善や赤字解消の代わりになるものではありませんが、「負債を増やさずに時間を稼ぐ」役割を果たすことができます。

 

負債を増やさずに資金繰りを整えやすいポイント
  • 売掛金を現金に変える取引であり、新たな借入金を計上しないスキームが多い
  • 自己資本比率や借入金依存度の悪化を抑えながら資金を確保できる
  • 短期の資金ショートを解消しつつ、中長期の再建策を検討する時間を確保しやすい
  • その後の銀行融資交渉で、「借入一辺倒ではない資金対策」として説明しやすい

 

信用情報への影響と今後の融資への備え

ファクタリングは、銀行や消費者金融のローンのような「金銭の貸付け」ではなく、売掛債権の売買として行われるのが一般的なため、多くの事業者向けファクタリング取引は、個人信用情報機関のローン履歴としては登録されません。

その意味では、フリーローンやカードローンのように「借入残高」として信用情報に残るわけではなく、将来の個人ローン(住宅ローンなど)への直接的な影響は限定的と考えられます。

 

ただし、銀行などの金融機関は、決算書や試算表、通帳の入出金明細を通じてファクタリング利用の有無や頻度を把握することができます。

売掛金の動きに比べて、ファクタリング会社からの入金が短期間に何度も発生している場合、「運転資金が常に不足しており、ファクタリングに依存している」と評価される可能性もあります。

 

そのため、今後の融資を見据えるのであれば、ファクタリングの利用目的・頻度・金額を整理し、「なぜ利用したのか」「今後はどのように依存度を下げていくのか」を説明できるようにしておくことが重要です。

また、税金や社会保険料の滞納がある状態でファクタリングを利用すると、銀行側からは「資金繰りの逼迫度が高い」と判断され、融資審査でマイナス評価につながるおそれがあります。

赤字決算の局面では、ファクタリングだけに頼るのではなく、資金繰り表の作成や固定費の見直し、公的融資や専門家への相談なども並行して進めることで、「短期の資金対策」と「中長期の信用回復」を両立させていくことが求められます。

 

信用情報と今後の融資を意識した活用のポイント
  • ファクタリング自体はローン履歴として信用情報に登録されないのが一般的
  • 通帳や決算書から利用状況は把握されるため、過度な依存は避ける
  • 利用目的・頻度・金額を整理し、銀行に説明できるストーリーを用意しておく
  • 税金・社会保険料の納付状況や再建計画とセットで、信用回復を図ることが重要

 

赤字決算企業が押さえるべきリスクと注意点

赤字決算の企業がファクタリングを利用する際には、「資金が入ってひと安心」という面だけでなく、その裏側にあるリスクも冷静に把握しておく必要があります。

売掛金の前倒し資金化は、短期的には資金ショートを防ぐ効果がありますが、手数料負担が大きいと利益を圧迫し、結果として赤字幅を広げてしまう可能性があります。

 

また、税金や社会保険料の滞納、債務超過といった財務状況は、ファクタリング会社の審査にも影響し、利用条件が厳しくなったり、そもそも利用できなかったりする場合もあります。

さらに、ファクタリングを「常用する」のか「一時的な対策として使う」のかによって、金融機関や取引先からの見られ方も変わります。

 

資金繰りが苦しい状況であっても、闇雲に売掛金を前倒しし続けると、将来の入金余地が減り、次の支払や返済の糊口をしのぐ手段がなくなってしまうおそれがあります。

赤字決算企業ほど、「ファクタリングをどの程度、どの期間使うのか」をあらかじめ方針として決め、その範囲内でコストとリスクを管理することが重要です。

 

リスクの種類 赤字決算企業に特有の注意点
コスト面 高い手数料により利益が圧縮され、赤字が拡大する可能性がある。
財務面 売掛金の前倒しが続くと、将来の入金余地が減り、次期の資金繰りが厳しくなる。
信用面 税金滞納や債務超過があると、ファクタリングの審査や銀行融資の評価に影響する。
継続性 根本的な収益構造が改善されないまま利用を続けると、再建の時間を稼げない。

 

高コスト利用による赤字拡大リスク

ファクタリングの最大の注意点は、「手数料負担が利益を削る」という点です。売掛金を前倒しで受け取る代わりに支払う手数料は、実質的には売上総利益(粗利)から差し引かれるコストとなります。

例えば、売掛金300万円、粗利率20%(粗利60万円)の取引を想定し、ファクタリング手数料率が5%であれば、手数料は15万円となり、粗利は45万円まで減少します。

 

同じような取引を複数回繰り返すと、その分だけ粗利が縮み、赤字幅の拡大や黒字転換の遅れにつながる可能性があります。

さらに、入金サイトの短縮期間が短いにもかかわらず高い手数料率が設定されている場合、実質的な年率換算では非常に高い水準となることがあります。

 

例えば、前述の300万円を手数料5%(15万円)で30日分前倒しする場合、単純計算の実質年率は「5%÷30日×365日≒約60%」となり、一般的な融資金利と比べてかなり高い水準です。

短期の資金ショートを防ぐために一度利用するのであれば有効なケースもありますが、毎月のように同じ売掛先・同じ取引で利用すると、実質的には高コストの資金調達を常態化させてしまうことになります。

 

赤字決算企業では、ただでさえ利益が薄くなっているため、「手数料込みでも回収する価値がある売掛金か」「粗利率や将来の利益と比較して妥当な水準か」を一件ごとに検討する必要があります。

財務担当者や顧問税理士と相談し、粗利率・手数料率・資金ショート回避によるメリット(延滞防止、仕入継続など)を一覧化してから利用判断を行うことで、「資金繰りは改善したが赤字がさらに膨らんだ」という事態を避けやすくなります。

 

高コスト利用で赤字が広がらないためのチェック項目
  • 対象となる売掛金の粗利率と比較し、手数料が許容範囲かどうかを試算する
  • 短縮される日数から、簡易的な実質年率を計算して他の資金調達手段と比較する
  • 同じ売掛先・同じ取引に対して、反復利用し過ぎていないかを確認する
  • 一時的な緊急対策なのか、常態化していないかを資金繰り表で定期的に点検する

 

税金滞納・債務超過が審査に与える影響

赤字決算企業がファクタリングの審査を受ける際、売掛先の信用力だけでなく、利用者側の「税金・社会保険料の納付状況」や「債務超過の有無」も重要なチェックポイントになります。

税務署や自治体による差押えが行われている場合、売掛金が差押え対象となるリスクが高くなり、ファクタリング会社から見ると「売掛金の回収順位が下がる可能性がある」と評価されます。

 

その結果、利用を断られたり、手数料が高く設定されたりすることがあります。

また、債務超過の状態(負債総額が資産総額を上回っている状態)が長期間続いている企業は、法的整理や任意整理に移行するリスクが相対的に高いと見なされやすくなります。

 

ファクタリング会社としても、「契約後まもなく倒産手続きに入る可能性が高い企業」の取引は慎重にならざるを得ないため、審査においてマイナス要因として評価されます。

ただし、債務超過であっても、主要な売掛先が安定しており、具体的な再建計画や増資・出資の予定がある場合などは、ケースバイケースで判断されることもあります。

 

税金滞納や社会保険料未納は、銀行融資においても大きなマイナスポイントとなり、「まずは滞納解消が先」というスタンスを取られることが一般的です。

ファクタリングの審査でも同様に、滞納状況が長期化していると「資金繰りの逼迫度が高い」「法的措置が近い」と見なされやすくなります。

赤字決算企業がファクタリングを検討する際には、可能な範囲で分納制度の利用や支払計画の見直しを進め、滞納残高を減らしておくことが、審査通過率の向上にもつながります。

 

税金滞納・債務超過がある場合の留意点
  • 税金・社会保険料の滞納は、売掛金差押えリスクとして審査上マイナスに働く
  • 長期の債務超過は、倒産リスクの高さとして評価され、手数料増加や利用不可につながる場合がある
  • 分納や支払計画の合意状況を整理し、資金繰り改善の取り組みとして説明できるようにする
  • ファクタリングと同時に、債務圧縮・増資・固定費削減などの再建策も並行して検討する

 

赤字からの再建に向けた資金調達の組み立て

赤字決算の局面では、「どの手段を使うか」だけでなく、「どの順番で・どの期間・どの程度使うか」という組み立てが重要になります。

ファクタリングは、売掛金を前倒しで現金化することでごく短期の資金ショートを防ぐのに適した手段です。

 

一方、銀行融資や信用保証協会付き融資、日本政策金融公庫などの公的融資、補助金・助成金は、中長期の再建や投資回復を支える役割を担います。

これらを混同して「とにかくお金を集める」と考えてしまうと、短期の資金は確保できても、返済や費用負担が重くなり、再建の着地点が見えにくくなります。

 

赤字からの再建を目指す場合、まずは3〜6か月の資金繰りを崩さないことを優先し、そのうえで1〜3年の改善計画を銀行や専門家と共有する、といった二段構えのアプローチが現実的です。

ごく近い将来の支払(仕入・給与・税金など)は、ファクタリングや手形割引など短期の手段でしのぎつつ、並行して銀行融資・制度融資・補助金の活用を検討し、中長期の運転資金や設備更新の枠組みを整えていくイメージです。

 

期間軸 主な資金調達・対策のイメージ
短期(〜6か月) ファクタリング・在庫売却・支払条件交渉などで資金ショート回避を優先。
中期(1〜3年) 銀行融資・制度融資・公庫・リスケ、補助金活用などで再建計画を実行。
長期 収益構造の見直し・固定費削減・ビジネスモデル転換など、根本的な改善策。

 

ファクタリングと銀行融資・補助制度の併用戦略

ファクタリングと銀行融資・補助制度は、役割が異なるため「どちらか一方」ではなく、時間軸で分担して併用する考え方が重要です。

典型的な流れとしては、①直近1〜3か月の資金ショートを防ぐために、必要最低限の売掛金だけファクタリングで前倒しし、②同時にメインバンクや信用保証協会、日本政策金融公庫などに相談し、1〜3年スパンの運転資金・借換え・リスケジュールの可能性を検討する、③決算改善や事業再構築に関わる投資部分は、補助金・助成金や設備資金として別枠でとらえる、という三層構造を意識しておくと整理しやすくなります。

 

ポイントは、ファクタリングを「銀行融資の代替」ではなく、「銀行融資が実行されるまでの橋渡し」「決算を立て直すまでのつなぎ」として位置付けることです。

例えば、今月末に1,000万円の支払が集中しているが、2か月後に2,000万円の売掛金入金が見込まれている場合、この2,000万円の一部(例えば800万円)をファクタリングで前倒しし、その期間の資金ショートを避けます。

 

一方で、同じタイミングで銀行には、来期以降の事業計画やコスト削減策を示しつつ、運転資金や既存借入の借換えを相談することで、「短期はファクタリング、中期は融資」という分担を明確にします。

また、補助金・助成金は「後払い(精算払い)」が多く、採択から入金まで時間がかかるため、その間の立替資金としてファクタリングや融資をどう組み合わせるかも検討ポイントです。

補助金を見込んだ投資を行う場合は、補助金の採択・入金スケジュールを資金繰り表に組み込み、「いつの段階でファクタリング依存を減らし、融資枠や自己資金に切り替えるか」をあらかじめ描いておくことが重要です。

 

併用戦略を考えるときの実務的ポイント
  • ファクタリングは「今〜数か月」の資金ショート対策に限定して使う
  • 銀行・公庫・保証協会には「1〜3年の再建計画」を前提に相談する
  • 補助金・助成金は後払い前提で、立替資金との組み合わせ方を資金繰り表で確認する
  • ファクタリング利用額・頻度を社内ルール(売掛金残高の◯%まで等)でコントロールする

 

資金繰り表で確認したい赤字企業のチェックポイント

赤字決算企業が再建に向けて動く際、もっとも重要な管理ツールの一つが「資金繰り表」です。損益計算書や貸借対照表だけでは、いつ資金が尽きるのか、どの月に資金ショートの山場が来るのかを把握しづらいため、最低でも向こう6か月〜1年程度の月次資金繰り表を作成することが望ましいです。

資金繰り表では、期首残高(現金・預金)から、毎月の入金(売掛金回収・現金売上・借入実行・ファクタリングによる資金化など)と、支出(仕入・外注費・人件費・家賃・返済・税金・社会保険料など)を列挙し、月末残高がマイナスにならないかを確認します。

 

特に赤字企業がチェックしたいポイントは、①売掛金回収と仕入・人件費支払のタイミング差、②税金・社会保険料・賞与など「特定の月に大きく発生する支出」、③借入金の元金返済やリース料など固定支出の合計、④ファクタリングで前倒しした売掛金の後月の入金減少(前倒しした分だけ、後の月の入金が減る点)です。

これらを明確にすると、「どの月にいくら資金が足りなくなるのか」「どの月まではファクタリングでつなぎ、その後どのタイミングで融資やコスト削減効果が出てくるのか」といったシナリオを描きやすくなります。

 

また、資金繰り表には「対策欄」を設け、資金不足が見込まれる月ごとに、ファクタリング・借入・在庫圧縮・経費削減・増収策など、具体的な対応案を書き込んでおくと、経営会議や金融機関との打ち合わせの場でも共有しやすくなります。

ファクタリングの利用も、資金繰り表の中で「どの月に・どの請求書を・いくら前倒しするのか」を明示しておくことで、使い過ぎや重複利用を防ぎやすくなります。

 

資金繰り表で赤字企業が確認したい主なチェックポイント
  • 向こう6〜12か月の月末残高がマイナスになる月と、その金額
  • 売掛金回収と主要支払(仕入・人件費・税金・返済)のタイミング差
  • ファクタリングで前倒しした分が、後の月の入金にどのように影響するか
  • 不足額ごとに、ファクタリング・融資・コスト削減など具体的な対策を紐付けているか

 

まとめ

赤字決算でも、売掛金が確保できていればファクタリングにより資金調達の選択肢を広げられます。審査の重心が売掛先に置かれ、負債計上を増やさず資金繰りを立て直しやすい一方、高い手数料や税金滞納・債務超過などがあるとリスクも高まります。

銀行融資や公的支援と組み合わせつつ、資金繰り表で入出金の流れを可視化し、「どのタイミングで・どの手段を・どの程度使うか」を整理することで、赤字からの再建に向けた現実的な行動計画を立てやすくなります。