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ファクタリングと手形の違いとは?仕組み・手数料・リスク5項目を徹底解説

手形割引とファクタリングは、どちらも売掛金を早期に現金化する手段ですが、仕組み・手数料・リスクの性質は大きく異なります。

この記事では、ファクタリングと手形(手形割引・電子記録債権)の基本から、資金化までの手続き、コスト比較の考え方、銀行融資が難しい場合の選び方、トラブル時の信用リスクまでを客観的に整理します。自社の状況に合う資金調達方法を検討する際の比較材料として活用できる内容です。

 

ファクタリングと手形の基本

ファクタリングと手形(約束手形・電子手形・でんさい)は、いずれも「将来受け取る代金債権を使って資金を調達する仕組み」です。

ただし、ファクタリングは売掛金などの債権をファクタリング会社に譲渡して現金化する取引であり、手形割引は受取手形を銀行等に持ち込み、割引料(利息相当額)を差し引いて資金を受け取る点が異なります。

ファクタリングは売掛金そのものを対象とし、手形割引は受取手形という有価証券を対象とする、というのが大きな違いです。

 

約束手形は、一定期日に金銭を支払うことを約した有価証券であり、支払期日まで資金決済を先送りすることで、振出人が資金調達の猶予を得られる仕組みです。

一方、ファクタリングは、すでに発生している売掛金を第三者に譲渡して、期日前に資金化する取引であり、償還請求権(リコース)の有無により、売掛先の倒産リスクを誰が負うかが変わります。

近年は、紙の手形に代わる仕組みとして電子記録債権(でんさい)も普及しており、手形・売掛債権の機能を電子化した新たな金銭債権として利用されるケースが増えています。

 

項目 ファクタリングと手形の基本的な違い
現金化の対象 ファクタリング:売掛金などの債権/手形割引:受取手形(約束手形など)。
法的性格 ファクタリング:債権譲渡取引/手形:有価証券による支払手段(手形法等に基づく)。
リスク負担 ファクタリング:ノンリコース型なら売掛先の倒産リスクをファクタリング会社が負担/手形割引:手形の不渡りが出ると割引依頼者が支払義務を負うのが一般的。
代表的な利用者 どちらも中小企業・小規模事業者が資金繰り改善目的で利用。

 

ファクタリングの仕組み概要

ファクタリングは、企業が保有する売掛金をファクタリング会社に譲渡し、手数料控除後の金額を早期に受け取る取引です。利用者(債権を持つ会社)、ファクタリング会社、売掛先(取引先)の少なくとも三者が関わります。

売掛金を譲渡する点では「売却」に近い性格を持ちますが、契約内容によっては、売掛先が支払不能になった場合に利用者が支払義務を負う「リコース型」と、利用者が負わない「ノンリコース型」に分かれます。

ノンリコース型は、売掛先の倒産リスクをファクタリング会社が引き受けるのが特徴です。

 

資金化の流れは、概ね次のようになります。利用者がファクタリング会社に申込・審査を行い、承認されるとファクタリング契約(基本契約書・個別契約書)を締結します。

その後、対象となる売掛金の額面に対し、買取率(請求書額面に対する支払い割合)を乗じた金額から手数料を差し引いた金額が、利用者の口座に入金されます。

 

2社間ファクタリングでは売掛先への通知を行わず、支払期日に売掛先から入金された資金を一旦利用者が受け取り、その後ファクタリング会社へ支払います。

3社間ファクタリングでは売掛先にも債権譲渡を通知し、売掛先が期日にファクタリング会社に直接支払う形をとります。

 

ファクタリングの基本ポイント
  • 売掛金をファクタリング会社に譲渡して、期日前に現金化する資金調達手段です。
  • 2社間・3社間、リコース・ノンリコースなど、スキームによりリスク負担が異なります。
  • 手数料率や買取率だけでなく、契約条件(償還請求権の有無、債権譲渡登記の要否など)も確認する必要があります。

 

手形・手形割引の基本的な仕組み

手形(とくに約束手形)は、「一定期日に一定金額を支払うこと」を記載した有価証券で、商取引での代金決済手段として利用されてきました。

振出人(支払う側)は、手形を発行することで支払期日を先送りでき、受取人(売り手)は支払期日まで現金を受け取れない一方、手形という証券を保有することになります。

約束手形は、決済日まで現金化できないものの、支払期日を延ばすことで資金調達の猶予期間を確保できるのが特徴です。

 

手形割引とは、受け取った約束手形を支払期日前に銀行や手形割引業者に持ち込み、割引料(利息相当額)を差し引いた金額で買い取ってもらう取引です。

形式上は手形の譲渡ですが、実務的には「手形を担保にした短期の融資」に近い性格を持ち、支払期日に振出人が決済できなければ、不渡りとなり、割引を依頼した側が最終的に支払義務を負うのが一般的です。

 

割引料のイメージを簡単な計算例で示すと、額面100万円、残り期間60日、割引料率3%(年率)の場合、割引料は概ね「100万円×3%×60日/365日≒4,900円」となり、受け取る現金は約99万5,100円です(実際には金融機関所定の計算方法・手数料体系によります)。

このように、ファクタリングと同じく将来の債権を早期に現金化する手段ですが、「不渡り時のリスクをだれが負うか」「法的に融資に近いか債権売却に近いか」という点が、ファクタリングと手形割引の重要な違いになります。

 

手形・手形割引の押さえどころ
  • 約束手形は、支払期日を先送りするための有価証券で、期日まで原則現金化できません。
  • 手形割引は、受取手形を支払期日前に銀行等に買い取ってもらい、割引料を差し引いた金額を受け取る仕組みです。
  • 不渡りが発生した場合、割引依頼者が支払義務を負うのが一般的であり、信用リスクの所在がファクタリングと異なります。

 

電子手形・でんさいの位置づけ

電子手形・でんさいは、従来の紙の手形や指名債権(売掛債権など)の機能を電子化した「電子記録債権」です。

電子記録債権制度は、中小企業などの資金調達を円滑化する目的で創設された制度であり、全銀電子債権ネットワーク(通称:でんさいネット)が電子記録債権の記録機関としてサービスを提供しています。

 

「でんさい」は、利用企業が取引金融機関のインターネットバンキング等から、でんさいネットの記録原簿に「発生記録」を行うことで発生し、譲渡記録や支払等記録を通じて決済されます。

紙の手形と異なり原本の保管や郵送が不要で、印紙税が課税されないことから、印紙税や郵送料の削減、紛失・盗難リスクの低減などのメリットがあります。

 

また、支払期日前に金融機関で資金化できる点や、債権を分割して譲渡できる点など、手形にはない柔軟性も特徴です。

資金調達の観点から見ると、電子手形・でんさいは「電子化された手形・売掛債権」のような位置づけで、銀行による資金化サービスや電子記録債権を対象としたファクタリングサービスなど、複数のスキームが存在します。

紙の手形からでんさいへ切り替えることで、事務負担やコストを抑えつつ、従来と同様の期日決済・割引を行えるため、近年は手形からの移行手段として注目されています。

 

電子手形・でんさいのポイント
  • 電子記録債権として、手形・売掛債権の機能を電子化した新しい金銭債権です。
  • 印紙税が課税されず、郵送・保管の事務負担や紛失リスクが低いのが特徴です。
  • 期日前資金化や分割譲渡が可能で、手形と同様に資金調達や決済手段として利用できます。

 

資金調達手段としての共通点

ファクタリングと手形(手形割引・電子手形・でんさい)は、いずれも「将来受け取るはずの代金債権を前倒しで現金化し、資金繰りを改善する」という共通の目的を持っています。

売掛金を対象とするファクタリング、受取手形を対象とする手形割引、電子記録債権を対象とするでんさい資金化など、対象となる債権や具体的な仕組みは異なりますが、「期日を待たずに資金を得られる代わりに、手数料や割引料を支払う」という構造は同じです。

 

一方で、利用者が負うリスクや、取引先との関係性への影響はそれぞれ異なります。

ノンリコース型ファクタリングでは、売掛先の倒産リスクをファクタリング会社が引き受けるのに対し、手形割引や多くの電子手形の資金化では、不渡りや支払不能が生じた場合、割引依頼者が最終的に支払義務を負うケースが一般的です。

また、2社間ファクタリングのように売掛先へ通知しない取引では、取引先との関係に変化が生じにくい一方、3社間ファクタリングや手形・でんさいを通じた決済では、取引先にも資金調達手段が見えやすいという特徴があります。

 

手段 資金化対象 主な特徴(資金調達の観点)
ファクタリング 売掛金などの債権 売掛金の売却で資金化。ノンリコース型なら売掛先の倒産リスクを移転可能。手数料率は債務者の信用力等で変動。
手形割引 受取手形(約束手形) 手形を担保にした短期融資に近い。割引料は金利と残存日数で決定。不渡り時は割引依頼者が支払義務を負う。
電子手形・でんさい 電子記録債権 手形・売掛債権の機能を電子化。印紙税不要で、電子的に譲渡・資金化が可能。資金化スキームは金融機関ごとに多様。

 

共通点と違いを押さえる際の注意点
  • いずれも「将来受け取る代金」を早期に現金化する手段であり、資金繰り改善に役立ちます。
  • 対象となる債権(売掛金・受取手形・電子記録債権)と、誰が最終的な信用リスクを負うかが大きな違いです。
  • ファクタリングと手形のどちらを選ぶかは、取引先の信用力、既存借入の状況、手数料だけでなく、リスク許容度も含めて検討する必要があります。

 

資金化対象と手続きの全体像

ファクタリングと手形割引は、いずれも「将来受け取る代金債権を前倒しで現金化する」取引ですが、資金化の対象・関わる当事者・手続きの流れが異なります。

手形割引は、受取手形という有価証券を銀行などに持ち込み、割引料(利息相当額)を差し引いた金額で資金化する仕組みです。

申し込みは取引金融機関の窓口やオンラインで行い、手形原本とともに取引内容・決算書などを提示して審査を受け、承認されれば入金が行われます。

 

一方、売掛金ファクタリングは、請求書などに基づく売掛金そのものをファクタリング会社に譲渡して資金化する取引で、申込→審査→契約→債権譲渡→入金という流れが一般的です。

オンライン完結型のサービスも多く、請求書や取引先情報をアップロードして審査を受け、承認後に買取率に基づく金額が入金されます。2社間・3社間の別により、売掛先への通知方法や支払期日の資金の流れが変わります。

 

項目 手形割引と売掛金ファクタリングの手続き
資金化対象 手形割引:受取手形(約束手形など)/ファクタリング:請求書に基づく売掛金などの債権。
主な当事者 手形割引:割引依頼者・銀行等/ファクタリング:利用者・ファクタリング会社・売掛先。
基本フロー どちらも「申込→審査→契約→入金」という流れが共通だが、手形割引は手形原本の提示、ファクタリングは請求書や売掛先情報の提出が中心。
審査の観点 手形割引は振出人などの信用力、ファクタリングは売掛先の与信や取引実績が重視される傾向がある。

 

手形割引の申し込みから入金まで

手形割引は、受取手形の支払期日より前に銀行などに買い取ってもらい、割引料を差し引いた金額を受け取る取引です。

まず、受取人(割引依頼者)は取引金融機関の窓口やインターネットバンキングなどから割引の申し込みを行い、受取手形の原本とともに、取引内容が分かる資料や財務資料の提出を求められるのが一般的です。

 

金融機関は、振出人・裏書人の信用力、過去の取引実績、手形の発行趣旨などを確認し、割引の可否と割引料率(年率)を決定します。

審査が承認されると、手形額面から割引料と手数料を差し引いた金額が、割引依頼者の口座に入金されます。

 

割引料は、手形額面×割引料率×残存日数/365日といった形で算出されるのが一般的で、実際の計算方法や最低手数料などは金融機関ごとに異なります。

支払期日が到来すると、銀行が振出人から手形を決済しますが、振出人の資金不足などで決済ができなかった場合、不渡りとなり、割引依頼者に支払請求が行われるのが通常です。

このため、手形割引は「債権の売却」というより「手形を担保とする短期融資」に近い性格を持つと整理されています。

 

手形割引の基本フロー
  • 受取手形と必要書類をそろえ、取引金融機関に割引を申し込む。
  • 振出人等の信用力や取引実績に基づいて審査が行われ、割引料率が決定される。
  • 手形額面から割引料等を差し引いた金額が入金され、支払期日に不渡りが出た場合は割引依頼者が支払義務を負う。

 

売掛金ファクタリングの実務フロー

売掛金ファクタリングでは、請求書に基づく売掛債権をファクタリング会社に譲渡し、手数料控除後の金額を早期に受け取ります。

一般的な流れは、申込→審査→契約→債権譲渡→入金→売掛先からの支払い(2社間の場合は預り金処理等)という段階に分けられます。

 

まず、利用者はファクタリング会社の窓口やオンライン申込フォームから申し込みを行い、対象となる請求書、取引基本契約の写し、直近の決算書・試算表などを提出します。

ファクタリング会社は、売掛先の信用力や入金実績、請求内容の妥当性などを中心に審査を行い、買取額と手数料率(買取率)を提示します。

 

条件が合意されると、ファクタリング基本契約書と個別契約書を締結し、必要に応じて債権譲渡登記や債権譲渡通知等の手続きを行います。

その後、ファクタリング会社が請求書額面に買取率を乗じた金額から手数料を差し引いた金額を利用者に入金します。

 

2社間ファクタリングでは、売掛先は従来どおり利用者に支払うため、支払期日に売掛先から入金された金額を一旦利用者が受け取り、その後ファクタリング会社に送金する形となります。

3社間ファクタリングでは、売掛先が支払期日にファクタリング会社に直接支払うため、利用者側では入金処理が発生しないのが一般的です。

 

売掛金ファクタリングの一般的な流れ
  • 請求書や取引情報を提出し、売掛先の与信や取引実績に基づいて審査を受ける。
  • 契約締結後、請求書額面×買取率から手数料等を差し引いた資金が入金される。
  • 2社間では売掛先からの入金を経由してファクタリング会社へ支払い、3社間では売掛先が直接ファクタリング会社へ支払う。

 

審査書類とチェックされるポイント

手形割引と売掛金ファクタリングでは、提出する書類や審査の重点が一部異なりますが、いずれも「取引先の信用力」「取引実績」「取引内容の実在性」が重視される点は共通しています。

手形割引の場合、主な提出書類は受取手形の原本のほか、取引先との取引内容がわかる資料、直近の決算書や試算表、資金繰り表などです。

 

金融機関は、振出人・裏書人の信用情報や取引履歴、不渡り歴の有無などを確認し、支払期日に決済される見込みを審査します。

売掛金ファクタリングでは、対象となる請求書、注文書・納品書等の写し、取引基本契約書、直近の決算書・試算表、売掛金年齢表(入金サイト一覧)が代表的な提出書類です。

 

ファクタリング会社は、売掛先の財務内容や業歴、支払遅延・貸倒れの状況などを確認し、売掛金が実在し、支払期日に入金される蓋然性が高いかどうかを審査します。

また、利用者自身の財務状況や反社会的勢力との関係の有無など、コンプライアンス面のチェックも行われます。

 

審査で見られやすい主なポイント
  • 取引先(振出人・売掛先)の信用力やこれまでの支払実績、遅延・不渡りの有無。
  • 請求書・手形などの債権が実在し、商品・役務の提供内容と整合しているか。
  • 利用者の財務内容や資金繰り状況、反社チェック等のコンプライアンス要件。

 

手数料・コスト比較のポイント

ファクタリングと手形割引は、どちらも将来受け取る代金を前倒しで資金化しますが、料金体系の考え方が異なります。手形割引は「金利+日数」に応じて割引料が決まり、融資利息に近いイメージで計算されます。

一方、ファクタリングは、請求書額面に対する手数料率(買取率)をベースに、「事務手数料」「登記費用」「振込手数料」などが加わるケースがあり、サービスごとの料金体系の差が大きいことが特徴です。

 

比較の際は「表面の手数料率」だけでなく、実際に手元に残る金額や、資金を使う期間を踏まえた「実質年率」「総支払額」で見ることが重要です。

さらに、手形では印紙税や銀行取立手数料、ファクタリングでは債権譲渡登記の登録免許税など、見落としがちな付随コストも発生します。

これらを整理しておくと、銀行融資・手形・ファクタリングのどれが自社にとって妥当かを、感覚ではなく数値で比較しやすくなります。

 

項目 主なコスト要素
手形割引 割引料(年利×残存日数)、取立手数料、印紙税(約束手形の額面に応じた印紙代)など。
ファクタリング 手数料率(買取率からの控除)、事務手数料、振込手数料、債権譲渡登記に係る費用(必要な場合)など。
共通 入金までの期間、利用可能な枠、繰り返し利用時の条件変更など、長期的な資金繰りへの影響。

 

手形割引の金利・割引料の仕組み

手形割引のコストの中心は「割引料」です。割引料は、受取手形の額面金額に対して、金融機関が定める割引料率(年率)と、支払期日までの残り日数を掛けて計算されます。

一般的なイメージとしては、短期の融資利息と同じ計算方法で、「額面×割引料率×残存日数÷365日」で求める単利計算が用いられます(実際の計算方法や端数処理は金融機関ごとに異なります)。

 

例えば、額面300万円の約束手形を、支払期日まで90日残して割引料率3%(年率)で割引するケースを考えると、割引料は概ね300万円×3%×90日÷365≒2万2千円となり、受け取れる金額は約297万8千円です。

このほか、手形の発行時には額面に応じた印紙税がかかり、取立時には取立手数料が必要になる場合もあります。

 

印紙税は額面ごとに段階的な税額が定められており、手形を多用する企業では年間で見ると無視できないコストになることがあります。

割引料率は、基準金利、取引先(振出人)の信用力、取引金融機関との取引状況などをもとに決定され、同じ企業でも時期や取引条件によって変動することがあります。

したがって、手形割引を利用する際には、「提示された割引料率」「残存日数」「印紙税や取立手数料」を合わせて確認し、実際に入金される金額と利用期間を把握しておくことがポイントです。

 

手形割引コストを確認するポイント
  • 割引料は「額面×割引料率×残存日数÷365日」で概算できる(単利ベース)。
  • 受取額=額面−割引料−取立手数料等となり、印紙税も含めてトータルコストを確認する。
  • 割引料率は取引先の信用力や取引状況で変動するため、複数の金融機関で条件を比較する方法もある。

 

ファクタリング手数料の一般的な相場

売掛金ファクタリングの手数料は、手形割引のような「公定の金利」があるわけではなく、サービス提供会社ごとに料金体系が設定されています。

経済産業省の資料などに掲載されている事例では、オンライン型の売掛金ファクタリングサービスで「手数料2〜9%程度」といった水準が公表されているケースがありますが、実際には、売掛先の信用力、入金サイトの長さ、取引金額、利用頻度などにより、1桁台から2桁台まで幅があります。

 

手数料の内訳としては、請求書額面に対するパーセンテージで示される「基本手数料」のほか、「初回の審査事務手数料」「振込手数料」、債権譲渡登記を行う場合の「登録免許税・司法書士報酬」などが加わることがあります。

ノンリコース型で売掛先の倒産リスクを引き受けるスキームや、入金サイトが長い案件ほど手数料率が高くなる傾向があります。

 

中小企業・小口債権向けのオンライン型サービスでは、請求書1枚数十万円〜数百万円を対象に数%台の手数料で提供されている例もあれば、短期・高リスク案件で10%以上となる例もあります。

したがって、「ファクタリングの相場=○%」と一律に言い切ることはできず、自社の条件(売掛先の信用力・入金サイト・取引金額)をもとに複数社の見積もりを比較することが現実的なアプローチになります。

 

ファクタリング手数料を見る際の注意点
  • 表示されている%だけでなく、「別途事務手数料」「登記費用」「振込手数料」の有無を確認する。
  • ノンリコース型・長期サイト・小口案件では、手数料率が高くなりやすい。
  • 見積もり比較では、「受け取れる金額」と「入金までの日数」をそろえて比較することが重要。

 

実質年率と総支払額の比較方法

手形割引とファクタリングを比較するとき、表面上の「割引料率3%」「手数料6%」といった数字だけでは、どちらが割安か判断がつかないことがあります。このとき役立つのが、「総支払額」と「実質年率」での比較です。

総支払額は、割引料・手数料・印紙税・登記費用などをすべて合計した金額で、実質年率は「総コストを実際に受け取る金額と利用日数で割り戻した年換算の負担率」とイメージすると分かりやすくなります。

簡易的な実質年率の計算例として、次のような考え方が使えます。

 

  • 総コスト=割引料(または手数料等の合計)
  • 実際に受け取る金額=額面金額−総コスト
  • 利用日数=資金を受け取ってから元の支払期日までの日数
  • 実質年率(概算)≒(総コスト÷実際に受け取る金額)×(365÷利用日数)×100(%)

 

例えば、300万円の売掛金をファクタリングで手数料6%、利用日数60日の条件で資金化する場合、総コストは18万円、受取額は282万円です。

このときの実質年率は概ね「18万円÷282万円×365日÷60日≒約39%」となり、表面の6%という数字以上に、短期資金調達としては高い負担水準であることが分かります。

一方、手形割引で年率3%・残存日数90日の場合、割引料を同様に年換算してみると、実質年率はほぼ3%前後になります。

 

実質コストを比較する際のポイント
  • 「%」だけでなく、総コストと手取り額、利用日数をそろえて比較する。
  • 短期間であっても、手数料率が高いと実質年率が高くなるため、短期繰り返し利用には注意する。
  • 必要に応じて、銀行融資やリスケジュールなど他の資金調達手段とも比較する。

 

コスト以外に考慮したい条件

資金調達手段を選ぶ際に、手数料・金利だけで判断すると、長期的には自社の財務体質や取引関係にマイナスの影響が出る場合があります。

手形割引とファクタリングには、それぞれコスト以外の特徴があり、「スピード」「限度額」「必要書類」「担保や保証人の要否」「オフバランス効果」「取引先への通知の有無」など、複数の条件を合わせて検討することが重要です。

 

例えば、銀行の手形割引は、既存の取引関係や信用格付けが重視される一方、利率は比較的低く抑えられる傾向があります。

ファクタリングは、銀行融資が難しい場合でも利用しやすい反面、手数料負担は高くなりがちです。

 

ただし、ノンリコース型のファクタリングを利用すると、売掛金の信用リスクを外部に移転し、貸借対照表上の売掛金残高を抑えられる可能性があります。

また、約束手形については、近年「手形レス」や電子化の流れが進んでおり、将来的な利用環境の変化も視野に入れておく必要があります。

 

コスト以外でチェックしたい条件
  • 資金化までのスピード(申込から入金までの日数)と、必要な書類・手続きの負担。
  • 担保・保証人の要否、既存の借入枠や銀行との取引関係への影響。
  • 取引先への通知の有無、オフバランス効果、将来の制度変更や手形廃止の流れなど、中長期の視点。

 

銀行融資困難時の資金調達選択

銀行融資の審査が厳しく、運転資金や仕入資金の調達に悩む中小企業では、「ファクタリング」「手形割引」「でんさい(電子記録債権)の資金化」など、複数の短期資金調達手段を組み合わせて資金繰りを維持しているケースが少なくありません。

これらはいずれも将来受け取る代金債権を前倒しで現金化する点で共通しますが、「入金までのスピード」「必要な信用力」「既存借入との関係」「取引先への影響」など、重視すべき条件は異なります。

 

銀行融資が難しい局面では、目先の支払いに対応できる手段を確保しつつ、長期的には財務内容の改善や取引金融機関との関係再構築を図ることが重要です。

そのためには、「どの手段が一時的なつなぎ資金向きか」「どの手段が継続的な運転資金に適しているか」を切り分けて整理する必要があります。

手数料や金利だけでなく、自社の信用力や取引先との関係、既存借入への影響も含めて比較することで、ファクタリングと手形の使い分けを検討しやすくなります。

 

観点 銀行融資困難時に確認したいポイント
緊急度 何日以内にいくら必要か。翌日〜数日以内の支払いか、1か月先の支払いかで選択肢が変わります。
信用力 自社・取引先の信用情報、決算内容、不渡り・延滞の有無など。どの手段が利用しやすいかの前提になります。
既存借入 銀行融資・リース・割賦などの残高・返済条件。追加のファクタリングや手形割引が与える影響を確認します。
取引先との関係 売掛先にファクタリング利用や手形利用を知られた場合の影響。通知の有無や契約形態も含めて整理します。

 

緊急度別に見る最適な手段

資金調達の検討では、「いつまでに資金が必要か」という緊急度が最も重要な判断材料になります。

支払期日が翌日〜数日後に迫っている場合には、既存の与信枠を使った当座貸越やカードローンなど、すでに枠が設定されている手段が機動的です。

 

これらが利用できない場合、オンライン完結型のファクタリングや、取引金融機関での手形割引が候補になります。

一方、支払期日まで数週間〜1か月程度の余裕がある場合には、銀行への短期運転資金の相談や、でんさい・手形の発行を含めた取引条件の見直しも選択肢に入ります。

 

ファクタリングは、申込から入金まで1〜3営業日程度を想定したサービスが多く、売掛金が既に発生している取引であれば、比較的短期間で現金化しやすいのが特徴です。

手形割引は、受取手形が手元にあり、取引金融機関との関係が構築されている場合には、同様に短期での資金化が可能ですが、新規取引や信用状況によっては審査に時間を要することもあります。

緊急度が低い場合には、ファクタリングや手形割引を繰り返し利用する前に、仕入条件の交渉や在庫圧縮、固定費見直しなど、根本的な改善策と組み合わせて検討することが実務上重要です。

 

緊急度別の手段イメージ
  • 数日以内に資金が必要:既存枠(当座貸越等)→利用困難な場合はファクタリング・手形割引を検討。
  • 数週間の余裕がある:短期運転資金の相談、でんさい・手形による決済条件の見直しも選択肢。
  • 慢性的な資金不足:一時的な資金化だけでなく、収支構造や取引条件の見直しと併せて検討する。

 

信用力・取引先状況からの判断軸

銀行融資が難しい局面では、「自社の信用力」と「取引先(売掛先・手形振出人)の信用力」を分けて考えることが大切です。

手形割引の場合、金融機関は主に手形の振出人と裏書人の信用力を重視し、自社の財務内容も含めて総合的に判断します。

不渡り歴や大きな延滞がある場合には、割引料率が高くなったり、割引自体が難しくなったりすることがあります。

 

一方、売掛金ファクタリングでは、利用者よりも「売掛先の支払能力・支払実績」が重視される傾向があり、自社の決算内容に課題があっても、売掛先が安定した大企業等であれば利用しやすい場合があります。取引先の状況も重要な判断要素です。

売掛先が長年取引のある安定企業で、支払遅延がほとんどない場合には、手形割引・ファクタリングともに利用しやすくなりますが、売掛先の業績悪化や支払遅延が増えている場合には、ファクタリング会社や金融機関の審査が厳しくなり、手数料率・割引料率が上昇する可能性があります。

また、2社間ファクタリングで売掛先への通知を行わない形態を選ぶか、3社間で売掛先に債権譲渡を通知するかによっても、取引先との関係への影響が変わるため、業界慣行や取引先との力関係も含めて慎重に検討する必要があります。

 

信用力・取引先状況を見る際のポイント
  • 手形割引は振出人・裏書人、自社双方の信用力が審査対象となる。
  • ファクタリングは売掛先の信用力・支払実績が重視され、自社の決算が弱くても利用しやすい場合がある。
  • 売掛先の業績や支払遅延状況に応じて、手数料率・割引料率や利用可否が変わる点に注意する。

 

既存借入とのバランスと影響

銀行融資が既に多い企業では、「これ以上の借入を増やせない」という制約から、手形割引やファクタリングを検討するケースが多くみられます。

ただし、手形割引は実質的に短期融資に近く、銀行から見ると「与信枠の一部」を利用している形になるため、他の融資枠や新規借入の可否に影響することがあります。

 

また、割引手形が不渡りになった場合には信用情報に大きな影響を与え、その後の融資取引が制限される可能性もあります。

ファクタリングは、契約内容によって貸借対照表上の見え方が異なります。売掛金を売却するオフバランス型のファクタリングであれば、売掛金残高が減少し、借入金のような負債が増加しないため、短期的には財務指標を悪化させにくい側面があります。

一方で、契約条件や実態によっては「売掛金担保融資」と評価される場合もあり、金融機関によっては実質的な借入として与信管理されることも想定されます。

 

既存借入とのバランスを考える際には、「借入金残高だけでなく、売掛金・手形の残高、ファクタリングの利用額も含めた総合的な資金調達構造」を把握することが重要です。

決算書・試算表をもとに、金融機関がどのように自社の財務を評価しているかを確認し、必要に応じて税理士やメインバンクと情報を共有しておくと、将来の融資交渉にもつながりやすくなります。

 

既存借入との関係で確認したい点
  • 手形割引は実質的に短期融資に近く、与信枠や今後の融資余力に影響する。
  • ファクタリングは契約内容によりオフバランス効果が異なり、金融機関の評価も分かれる。
  • 借入金・手形・ファクタリングを含めた総資金調達額と返済負担を把握しておく。

 

中小企業が重視したい実務ポイント

中小企業がファクタリングや手形割引を活用するうえでは、制度や商品性だけでなく、「日々の実務にどの程度負担がかかるか」を確認することが重要です。

具体的には、申込のたびに提出が必要な書類の量、オンラインで完結できるかどうか、複数の売掛先・手形をまとめて取り扱えるか、入金スケジュールの予測がしやすいかといった点が、担当者の負担やミス防止に直結します。

 

また、請求書・手形の管理体制が十分でないと、二重譲渡や手形紛失などのリスクが高まり、取引先や金融機関との信頼関係に影響するおそれがあります。

さらに、ファクタリングや手形割引を「一時的な資金繰り対策」として使うのか、「事業モデルに組み込んだ恒常的な手段」として位置づけるのかによって、見るべき指標が変わります。

一時的な利用であれば、必要な期間に限定してコストとリスクを管理すれば足りますが、継続的に利用する場合には、「年間の総コスト」「売上高に占めるファクタリング・割引利用額の割合」「主要取引先ごとの依存度」などをモニタリングし、過度な依存になっていないかを確認する必要があります。

 

中小企業が押さえたい実務チェックポイント
  • 申込〜入金までの手続きが日常業務にどの程度負担をかけるか(書類・システム・担当者の工数)。
  • 年間を通じた総コストと利用額を把握し、売上高に対する割合を定期的に確認する。
  • ファクタリング・手形割引に頼らなくてもよい状態を目標とし、粗利改善や回収サイト短縮などの施策と併せて運用する。

 

リスク・トラブルと注意点

ファクタリングや手形割引は、資金繰りの改善に役立つ一方で、仕組みを十分理解しないまま利用すると、想定以上のコスト負担や信用力の低下につながるおそれがあります。

とくに、償還請求権(リコース)の有無、貸金業に該当するかどうか、債権が不渡り・貸倒れになった場合の責任の所在をきちんと把握しておくことが重要です。

 

金融庁は、中小企業の経営者を狙った「ファクタリングを装った違法な貸付け」や、高額な手数料による多重債務化について注意喚起を行っており、契約内容と実態の両面からの確認が求められます。

また、手形や売掛金が不渡り・貸倒れになった場合には、単に損失が出るだけでなく、銀行取引停止処分や取引先からの信用低下といった、長期的な影響が生じる可能性があります。

契約書に記載された条件だけでなく、実際の回収フローや自社の資金繰り計画との整合性を確認し、「短期的な資金繰りの改善」と「長期的な信用維持」の両方を踏まえて判断することが、リスク管理の基本になります。

 

リスクの種類 具体例・注意点
信用リスク 売掛先や手形振出人の倒産・支払不能、不渡りによる銀行取引停止や取引先からの信用低下。
法令・規制リスク 実態が貸付に近いスキームで貸金業登録がない場合、違法な貸付けに該当するおそれ。
コストリスク 高額な手数料・大幅な割引率により、却って資金繰りが悪化し、多重債務に陥る危険性。
取引先・レピュテーション 債権譲渡やファクタリング利用が取引先に知られた場合の関係悪化、評判への影響。

 

償還請求権とノンリコースの違い

ファクタリング契約では、「償還請求権(リコース)の有無」がリスクの分担を大きく左右します。

償還請求権付き(リコース)とは、譲渡した売掛債権が回収不能になった場合に、ファクタリング会社が利用者に対して代金の支払い(買戻し)を請求できる条件を指します。

 

実務的には、売掛先が倒産・延滞したときに「利用者が立替払いをする」「一定期間経過後に未回収分を買い戻す」といった条項があれば、償還請求権付きと考えるのが一般的です。

これに対し、ノンリコースとは、売掛債権を譲渡した後、その債権が返済不能になっても、売却した事業者に返済義務が生じない形態を指します。

 

すなわち、売掛先の倒産リスクをファクタリング会社が負担する仕組みであり、経済産業省等の資料でも「売却した売掛債権等が返済不能になっても売却した事業者に返済義務が生じないこと」といった定義が用いられています。

もっとも、契約書に「ノンリコース」と書かれていても、実際には売掛金が回収できない場合に利用者が自社資金で支払わざるを得ない条項があれば、経済的には貸付と同様の機能を持つと判断される可能性があります。

金融庁は、譲渡債権の回収を売主に委託し、売主が集金できなかった場合に自ら支払うこととされているような取引について、貸金業に該当するおそれがあると指摘しています。

 

リコース / ノンリコース確認のポイント
  • 契約書に「買戻し義務」「不足分の支払義務」がないかを確認する。
  • ノンリコースと書かれていても、実態として利用者が損失を負担する条項がないかをチェックする。
  • 実態が貸付と同様なら、貸金業登録の有無や利息制限法等の上限に適合しているかも重要な確認点になる。

 

不渡り・貸倒れ時の信用リスク

不渡り・貸倒れ時のリスクは、「どこまで自社が責任を負うか」と「その事実が信用情報にどう影響するか」の2点で整理できます。

手形割引の場合、受取手形を割引して資金化しても、支払期日に振出人が決済できなければ不渡りとなり、割引を受けた側が支払義務を負うのが一般的です。

 

不渡りを複数回出すと、手形交換所のルールに基づき銀行取引停止処分の対象となるなど、金融機関との取引に重大な支障が生じる可能性があります。これは、短期の資金調達であっても、不渡りが信用力に長期的な影響を与える典型例といえます。

ファクタリングでは、リコース型かノンリコース型かにより、貸倒れ時の負担が変わります。リコース型では、売掛先が支払わない場合に利用者がファクタリング会社へ支払う義務を負うため、実質的には売掛先の信用リスクを自社が抱え続けていることになります。

 

ノンリコース型では、契約で定めた範囲内で売掛先の倒産リスクをファクタリング会社が負担するため、自社の貸倒損失を抑えられる一方、手数料率が高くなる傾向があります。

また、2社間ファクタリングの場合、売掛先はファクタリング利用を知らず、従来どおり利用者に支払うため、売掛先との関係に直接の影響が出にくい一方で、支払遅延が発生した場合は、自社・売掛先・ファクタリング会社の三者で調整が必要になることがあります。

3社間ファクタリングでは、売掛先が直接ファクタリング会社に支払うため、支払遅延・貸倒れの情報がすぐにファクタリング会社に共有され、与信条件の見直し(手数料率の引き上げなど)につながることもあります。

 

不渡り・貸倒れリスクの実務上の注意点
  • 手形割引では、不渡りが発生すると割引依頼者が支払義務を負い、銀行取引停止処分等の信用リスクも生じ得る。
  • ファクタリングでは、リコース型かノンリコース型かで、貸倒れ時の損失負担が大きく異なる。
  • 支払遅延・貸倒れが続く売掛先については、取引条件の見直しや与信限度額の設定も含めた対応が必要になる。

 

契約前に確認したいチェック項目

ファクタリングや手形割引の契約を検討する際には、「手数料の水準」だけでなく、「契約書の条文」と「実際の資金の流れ」の両方をチェックすることが重要です。

金融庁は、中小企業の経営者を対象にした注意喚起の中で、債権の買取代金が債権額に比べて著しく低額である、高額な手数料が差し引かれるといったケースについて、偽装ファクタリングの疑いがあるとしています。

 

また、ファクタリングを装いつつ、実質的には債権を担保とした貸付を行っている事案も確認されており、このような取引は貸金業に該当するおそれがあります。

貸金業に該当する場合、貸金業登録の有無や利息制限法・出資法の上限利率に違反していないかといった観点も確認しなければなりません。

 

契約前のチェックリスト例
  • 手数料・割引率:表面上の%だけでなく、事務手数料・登記費用・振込手数料を含めた総コストを確認する。
  • 償還請求権:債権が回収不能になった場合に、買戻し義務や不足分の支払義務がないか、契約書の条文を確認する。
  • 登録・業者情報:貸金業に該当するスキームであれば、貸金業登録番号・所在地・代表者名などを公的情報で照合する。
  • 回収フロー:売掛先からの入金が誰に、どのような名目で支払われるか(2社間か3社間か、預り金処理が必要か)を把握する。

 

悪質業者を避けるための留意点

悪質な業者を避けるためには、「表示されている条件」と「実際の取引の中身」のギャップに注意することが重要です。

金融庁は、「ファクタリングの利用に関する注意喚起」や「高額な手数料・大幅な割引率のファクタリング」に関する情報提供の中で、貸金業登録のない業者がファクタリングを装って違法な貸付を行っている事案を紹介し、利用を控えるよう呼びかけています。

 

典型的な注意サインとしては、「審査なし・ブラックOK」「即日でいくらでも調達可能」といった過度に甘い勧誘文句、債権額に比べて極端に低い買取代金、総支払額や実質負担率の説明が不十分なまま契約を急がせる態度などが挙げられます。

個人向けの「給与ファクタリング」についても、経済的には貸付と同様の機能を有するため貸金業法上の貸金業に該当し、無登録で行うことはヤミ金融に当たると金融庁は明確に示しています。

 

悪質業者を避けるための実務的な工夫
  • 業者名・所在地・代表者名・登録番号を公的サイトで照会し、連絡先が携帯電話のみの業者などは避ける。
  • 手数料や違約金の算定方法、総支払額、償還義務の有無を文書で確認し、不明点があるまま契約しない。
  • 少しでも不審に感じた場合は、自社だけで判断せず、金融庁の相談窓口や最寄りの警察相談窓口(#9110)などに早めに相談する。

 

まとめ

ファクタリングと手形は、いずれも売掛金を早期に現金化する手段ですが、債務者との関係、償還請求権の有無、実質コスト、信用リスクの出方が異なります。

本記事で整理した「資金化対象・手続き・コスト・緊急度・リスク」という5つの視点で比較することで、自社が重視すべき条件が明確になります。

単に手数料の安さだけで判断せず、既存借入とのバランスや取引先との関係も含めて検討し、不明点は金融機関や専門家に確認しながら、自社にとって無理のない資金調達手段を選ぶことが重要です。